動作たわみ形状(ODS)解析の理解
定義: 動作たわみ形状とは何ですか?
動作たわみ形状(ODS) 振動解析とは、機械とその支持構造の通常の動作条件下での実際の振動パターンを視覚化する手法です。機械表面の多数のポイントで振動(振幅と位相)を測定し、そのデータを用いて、特定の周波数における構造物の動き、曲がり、ねじれを正確に示す動的な3Dアニメーションモデルを作成します。
本質的に、ODSは構造物の振動のスナップショットであり、それに作用するすべての動作力に対する複合的な応答を示します。 アンバランス, ずれ、空気力や水力などです。
ODSとモーダル解析
ODS はモーダル解析と混同されることがよくありますが、根本的に異なります。
- ODS分析:
- 測定する 強制的な対応 *操作*中に存在する力に対する構造の応答。
- 現実世界の状況で何が起こっているかを表示します。
- テスト中、マシンは正常に動作しています。
- モーダル解析:
- 測定する 固有の動的特性 構造物の特性(固有振動数、減衰、モード形状)
- 構造が固有周波数の 1 つで励起された場合に何が起こるかを示します。
- 機械の電源を切り、較正されたインパクトハンマーまたはシェーカーを使用して構造物を人工的に励起します。
簡単に言えば、ODS は問題が発生している状態を示し、モーダル解析は問題の原因となっている可能性のある根本的な構造特性 (共振状態など) を理解するのに役立ちます。
ODS分析プロセス
- 3D モデルを作成する: ODSソフトウェアでは、機械とその構造の幾何学モデルが作成されます。このモデルは、測定が行われる点のグリッドで構成されています。
- データの取得: マルチチャンネル振動アナライザを使用します。1つの加速度計を固定の「基準」位置に固定し、もう1つの「移動型」加速度計をモデル上の他の各ポイントに移動させます。アナライザは各ポイントで振動振幅を測定し、さらに重要な点として、移動型センサーと基準センサー間の位相関係を測定します。
- プロセスとアニメーション: ソフトウェアは収集された振幅と位相データを用いて、モデル上の各点の相対的な動きを計算します。そして、機械の動きを誇張したアニメーション動画を生成し、人間の目にたわみ形状を明瞭に視覚化します。
アニメーションは、関心のある任意の周波数で生成できますが、最もよく使用されるのは、機械の主な動作速度(1倍)または問題のある周波数で特定された他の周波数で機械の動きを視覚化するためです。 FFTスペクトル.
ODS 分析が役立つ理由
ODSは振動を可視化できるため、強力な問題解決ツールです。以下のことに役立ちます。
- 振動の根本原因を特定する: アニメーションモデルを見ることで、エンジニアはシャフトの曲がり、位置ずれ、「ソフトフット」状態、あるいはベース部分の柔軟性といった問題を判別できます。例えば、ソフトフットの問題は、機械の脚の1つが他の脚や基礎と位相がずれていることを示します。
- 共鳴を確認: 問題のある周波数での動作たわみ形状が、固有周波数のモード形状(モーダル解析で検出)とほぼ一致する場合、共振の問題の決定的な証拠となります。
- 構造上の弱点を特定する: アニメーションでは、マシンのベース、フレーム、または関連する配管の柔軟性が過剰な領域や弱い部分を強調表示できます。
- 問題を効果的に伝える: 機械が振動してバラバラになる様子を映したアニメーションビデオは、管理者や技術者以外の人々にとって、複雑な振動スペクトルよりもはるかに強力なコミュニケーションツールとなります。